【福岡・飯塚市】セット専門サロン&出張カット

Monange(モンナンジュ) 麻生まどかさんインタビュー①

(2018.8.12)

記念すべき第一回インタビューは、

福岡初!飯塚市で発達障がい児専門の

訪問カット「スマイルカット」を

始められた麻生まどかさんに

お話を伺いました【全3回】①


子どもたちがガタガタの髪形で療育に来ているのが現状。

キープ・ママ・スマイリング(以下、キ):発達障がい児専門の訪問カットを始めた経緯をお聞きかせ頂けますか?

麻生まどかさん(以下、麻):もともと長女の療育の先生に「お母さん、美容師やけん、発達障がいのある子たちのヘアカットしてもらえませんか?」って何度か言われていて。その頃は二女の産後1年もまだ経ってなくて、結婚式用のヘアや着付けをするセットサロンは再開してたんですけど、この先どうしようかなと思っていた頃で。ある先生から、そらいろプロジェクト京都代表の赤松さん主催「理容師・美容師のための発達障害児・者のヘアカット講習会」のサイト画面を見せて頂いたのが大きなきっかけになりました。

赤松さんがされている、発達障がいの子専門のヘアカット「スマイルカット」講習を受けようか迷って、ネット検索した時にスマイルカット実施店が九州には大分と沖縄に1店ずつしかなくて。あぁ本当にそういう場所がないんだなって気付かされたというか、自分の中の原点になったんです。うわ、流れが来た~っていうか、これってもう導かれている気がして。

キ:まどかさんにお話を持ってこられた先生たちは、よっぽど困っている人たちがいるからこそ、療育に来られている親御さんのまどかさんにまで、お願いされたんでしょうね。

麻:言語訓練の先生だったので、困っている発達障がいのお子さんやそのご家族をもう本当に何人も見て来られていて。子どもたちがガタガタの髪形で療育に来ていると。長女の担任の先生からも、クラスの子も寝てる間に親御さんが髪を切ってたり、困ってらっしゃる方が沢山いらっしゃいますよっていうのを聞いたりしていて。

髪が切れずに困っている子たちを、こんな風にヘアカットできれば、美容師としても仕事がスムーズになるよと伝えていきたい

麻:まだ独身のころ、当時働いていたお店のスタッフに、5歳のお子さんがいるお客様が「自分の子が自閉症って言われたんですよ」っていう話をされていて。そのお客様が帰ってからその話を聞いたスタッフが「自閉症って、育った環境でなるんやろ?あのお客さんネグレクトかなんかしよんやない」って言ってたんです。

美容師の立場だけで考えると、発達障がいについて情報や知識がなくても当然のこと。最近になって、これだけ発達障がいについてメディアで取り上げられていても、美容師が多忙すぎてテレビを見ていないのかも、と思うんです。朝早くからレッスンして、営業時間が終わってからもレッスン。帰れるのは0時近い。となると、みんな仕事から帰ったら、録画した好きな番組を見るんじゃないかなと思うし。だから結局、美容師の方たちの大多数が、発達障がいの子について知らないままなんじゃないかな。なので、まずはひとりでも多くの方に、発達障がいについて知ってもらえたら…。そして、髪を切れずに困っている子どもたちを、こんな風にヘアカットできれば、美容師としても仕事がスムーズになるよと伝えていきたいんです。

体や髪をその人に触られてもいいって思ってもらえるように、笑顔で受け入れる雰囲気を出すのが大事

キ:まどかさんは発達障がいのあるお子さんを育ててらっしゃる当事者側でもあり、美容師さん側でもある。両方の立場をご存知だからこそ、すごく率直で説得力のあるご意見ですね。

麻:発達障がいのある長女を育てる中で、京都での「スマイルカット」の講習会を受けて感じたのは、子ども向けヘアカットをする時にタメになる良いことがすっごく凝縮されていて、とても分かりやすいなと。私は親なので発達障がいのことを日々勉強してますが、そうではない美容師さんでも、これを知ればどんな風に接すれば良いか分かりやすい!ってすごく思ったんです。

その講習会で赤松さんが仰っていたのは「まずは子ども!」と。お母さんにじゃなくて、まず最初に会った、お店に入ってきたその瞬間に、ニコニコで子どもに「こんにちは」と言うことで警戒心を解く。美容師はその子の髪を触らないといけない。子どもさんに、体や髪をその人に触られてもいいって思ってもらえるように、笑顔で受け入れる雰囲気を出すのが大事って言われて。そこに凄く共感しました。

キ:他にも、発達障がいの子の専門美容師として活動されている、まどかさんから美容師の方々へアドバイスはありますか?

麻:他には絵カードですね。とにかくじっとしていないし、色んな方向を見て絵カードを見ない子もいますが、絵カードを見せずに今からこれするねーって口で言うだけなのと、絵カードを見せながらひと言「今からこれするね」とでは全然違う。この子はもう大きいけん大丈夫やろっていうのではなく、意外と使ってあげた方がヘアカット時のハードルがぐんと下がったりするんですよ。

あとはタイマーがかなり有効です。タイマーに赤いメーターが出るので「赤いのがなくなったらもう切らんけんね」って最初に言っておく。イスを離れて色んなところに動き出しても、「ここに置いておくけんね」と伝えておいて、「あのタイマー、ほら赤がだいぶ減ったやろ」って、ちょいちょい声かけしていくんです。すると、全く関心なさそうでも、よく見てると、その子がちらっと見ていたりするんですよ。

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セット専門サロン&出張カット Monange(モンナンジュ)

https://www.monange.biz/

住所:福岡県飯塚市鯰田65-1

☎ 080-6457-2737

料金:発達障害児専門出張カット(スマイルカット)

5000円(出張費込)

※近隣市外(飯塚市内でも店舗から30分以上は市外に含む。)プラス出張費500円~1000円

福岡市内など遠方は、2~3名カット対象者を集めて頂ければ、お1人出張費1000円で施術させて頂きます。

カットが途中で中断した場合は当日に半額のお支払い&次回予約を行い、残りのカットの際に差額を支払うことが可能

※ポータブルDVDデッキがあれば尚可

カットを10分など短時間で終えることができる

低騒音バリカン、トリマーを利用、またはハサミのみでカットが可能

椅子にじっと座っていられない子の場合、椅子以外の場所でのカットも場合によって可能

事前にイラストや写真などで手順を説明して髪を切ることが可能