サイト立ち上げへの想い

~ゆっくりさん(発達障がいのある子ども&大人)が 気兼ねなく利用できる美容室・理容室が見つかるサービス~をはじめます

【2018年夏 宣言】

現在、 発達障がいのある子(正式に調査はされていないが、小中学生だけで20万人以上と予測される)が、この10年間で3倍以上(※「文部科学省 学校基本調査」参照)に急増しているという状況があります。

発達障がい…とは?

ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)、ADHD(注意欠如多動性障害)、そしてLD(学習障害)に大きく分けられます。生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさによって、社会生活に困難が発生する脳機能障がい。脳の機能に問題があるので、親の育て方で発達障がいになるものではありません。適切な療育や訓練によって、困りごとを伴う特性も改善がみられることが多いのです。


周囲の人々が彼らの凸凹のある発達の仕方を理解しサポートすることで、彼らの特性が個性や才能として、のびのびと表現できる社会であることが重要だと考えます。


とはいえ、目に見える障がいではないため、周囲の理解を得ることが難しい場合が多く、本人や家族が社会から偏見や厳しい目にさらされることで孤立してしまいがちな状況にあります。発達障がいはその種類や特性が一人ひとり全く違うため、周囲の理解を得るのがより難しくなっている、という側面もあるかもしれません。

このサイトでは発達に課題のあるお子さん・当事者を「ゆっくりさん」と呼ぶことにします。彼らは発達に凹凸があり、ある面では定型発達の子よりもずっと優れた能力を持っていたり、出来ないことがたとえ同級生とくらべると多くても、小さなハードルを一つひとつ越えるごとに周囲に大きな喜びを与えてくれる、愛すべきかけがえのない存在です。

発達障がいの特性の主なものとして、一つの場所にじっとしていられない(多動性)、初めての人や場所を極度にこわがる(恐怖症に近いパニック)、子どもの泣き声や機械の音、太陽の光などが苦手(感覚過敏)ということが挙げられます。そのため、生活の中で困ることの一つに、ヘアカットができる美容室・理容室探し、があります。

このような状況から、お子さんの髪を切りたくてもお店に迷惑がかかってしまうと遠慮し、自宅で子どもが寝ている間に髪を切っているという親御さんも多いのです。子育ての中で、現代の最低限な生活に必要な身体的ケアのため、そして将来の就労に向けて身だしなみを整えることに慣れるため、子どもに「髪を切る」という行為に慣れさせたいと親御さんたちは考えます。しかしながら、発達障がいのある子にとって、その特性上、ヘアサロンで髪を切るというサービスを諦めたり我慢せざるを得ない状況を、なんとかしたいと考えました。

ゆっくりさん達が当たり前に社会に受け入れてもらえる下地、社会との接点を増やしたい、それがこのサービスを始めようと考えたきっかけであり、サービスを通して実現したい強い願いです。


【参照資料】

※文部科学省 「学校基本調査」

※厚生労働省「制作レポート(発達障害の理解のために)」

https://www.mhlw.go.jp/seisaku/17.html